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二国間クレジット制度(JCM) |
日本が、温室効果ガス削減に貢献する自国の技術、製品、インフラ、あるいはサービスなどの分野で途上国に援助・協力をしたことにより、途上国で削減に成功した温室効果ガスのうち一定量を自国の削減目標の達成に活用する制度のことです。 (引用:新語時事用語辞典 < http://www.weblio.jp/content/JCM >) |
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MRV |
MRVとは、Measurement, Reporting and Verification の略語であり、「(温室効果ガス排出量の)測定、報告及び検証」のことを指します。 国政府、地方公共団体、企業などあらゆる団体における地球温暖化対策の基礎は、自らの活動に起因する温室効果ガスの排出量を把握することであり、MRVはその把握した排出量の正確性や信頼性を確保する一連のプロセスを指します。 (引用:環境省 < http://www.env.go.jp/earth/ondanka/ghg/mrv-library/1.whats_mrv.html >) |
温室効果ガスインベントリ |
ある期間内に特定の物質(大気汚染物質や有害化学物質など)がどこからどれくらい排出されたか、を示す一覧表を、排出インベントリといいます。 温室効果ガスインベントリはその一種で、二酸化炭素(CO2)など地球温暖化の原因となるガス(温室効果ガス)の排出量や吸収量を、排出源・吸収源ごとに示すものを指します。 (引用:国立環境研究所 < http://www-gio.nies.go.jp/faq/ans/outfaq1a-j.html >) |
グリーン開発 |
グリーン開発とは、経済的成長と環境保護を両立させるための開発手法の一つであり、持続可能な開発を目指しています。具体的には、自然資源やエネルギーの効率的な利用、再生可能エネルギーの活用、排出ガスの削減などを通じて、環境負荷を軽減することを目指します。 (参考:Bruntland, G. (ed). (1987). Our common future: The World Commission on Environment and Development. Oxford: Oxford University Press.) |
温室効果ガス(GHG) |
大気を構成する成分のうち、温室効果をもたらすもので、主に二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)、フロン類があります。 (引用:気象庁 < https://www.data.jma.go.jp/ghg/kanshi/term_ghg.html >) |
温室効果ガス観測技術衛星いぶき2号(GOSAT-2) |
環境省、国立環境研究所(NIES)、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同で開発した温室効果ガス観測技術衛星いぶき(GOSAT、ゴーサット)の2号機になります。2017年度に打ち上げが予定されております。 初号機よりも観測精度が高く、ブラックカーボンやPM2.5などの微小粒子状物質の観測も可能になると期待されております。 |
温室効果ガス・水循環観測技術衛星(GOSAT-GW) |
温室効果ガス観測ミッション(環境省と国立環境研究所が担当)と水循環変動観測ミッション(JAXAが担当)を担う地球観測衛星です。 2012年に打上げられた「しずく」(GCOM-W)の水循環変動観測ミッション、 2009年に打上げられた「いぶき」(GOSAT)及び2018年に打上げられた「いぶき2号」(GOSAT-2)の温室効果ガス観測ミッションを発展的に継続するため、後継センサである高性能マイクロ波放射計3(AMSR3)、環境省からの委託によりJAXAが開発する温室効果ガス観測センサ3型(TANSO-3)を搭載します。 (引用:JAXA < https://www.satnavi.jaxa.jp/ja/project/gosat-gw/index.html >) |
温室効果ガス観測センサ3型(TANSO-3) |
「いぶき2号」に搭載されたTANSO-FTS-2の後継センサで、TANSO-FTS-2で採用していたフーリエ干渉型分光方式から新たに回折格子型分光方式を採用することで、二酸化炭素(CO2)やメタン(CH4)等の温室効果ガスの空間的に詳細化した観測が可能になります。またTANSO-3では新たに、二酸化窒素(NO2)の観測も行います。 (引用:JAXA < https://www.satnavi.jaxa.jp/ja/project/gosat-gw/index.html >) |
ゾド |
モンゴルにおける冷温、大雪などの異常気象を起因とした家畜の大量死被害を指します。 歴史的にも記録されており、遊牧民はゾドと称して恐れてきましたが、1991年のモンゴル自由経済化以降、1999年〜2002年、2009年〜2010年に歴史上最大の被害が起き、それぞれ計1000万頭以上の家畜が死亡しました。 |
緩和と適応 |
温室効果ガスの排出削減と吸収の対策を行うことが「緩和」です。省エネの取組みや、再生可能エネルギーなどの低炭素エネルギー、CO2貯留技術の普及、植物によるCO2の吸収源対策を施し、温室効果ガスの排出を削減したり、吸収することを目標とします。 これに対して、既に起こりつつある気候変動影響への防止・軽減のための備えと、新しい気候条件の利用を行うことを「適応」と言い、気候変動や異常気象が起こることを前提に危機を回避する方策を検討したり、技術を開発することを目標とします。 影響の軽減をはじめ、リスクの回避・分散・需要と、機会の利用をふまえた対策のことで、渇水対策や農作物の新種の開発や、熱中症の早期警告インフラ整備などが例として挙げられます。 (引用:JCCCA, IPCC第5次評価報告書特設ページ < http://www.jccca.org/ipcc/ar5/kanwatekiou.html >) |
遊牧文化 | モンゴルやカザフスタンなど、ウマやヒツジ、ヤギやウシなどを草原に放牧して生活する文化を遊牧文化と言います。 |
REDD |
Reduced Emissions from Deforestation and forest Degradationの略で、途上国での森林減少・森林劣化の進行に歯止めをかけることによって、温室効果ガスの排出を削減することを指します。2005年の第11回気候変動枠組み条約締約国会議締約国会議(COP11)でコスタリカとパプアニューギニアが共同提案しました。 これに対しREDD+とは、REDDの取り組みに加えて、森林保全や植林事業を推進することによって、炭素貯蔵量を増加させる、という考え方を指します。 (引用:小学館大辞泉 < https://kotobank.jp/word/REDD-674162 >) |
グローバル・ストックテイク(GST) |
パリ協定の目的及び長期的な目標の達成に向けた世界全体の進捗状況を定期的に確認し、各国がそれぞれ の取組を強化するための情報提供を行う仕組みのこと。 2023年に第一回を、それ以降5年毎に実施します。 (引用:環境省 < https://www.env.go.jp/press/04%20shiryo.pdf >) |
国連気候変動枠組条約(UNFCCC) |
1992年に採択された、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを究極の目標とする条約です。 これは気候変動問題に関する条約で、気候変動問題を解決すべく、197か国・地域が締結・参加しています。 2020年までの枠組みを定めた「京都議定書」や、2020年以降の枠組みをさだめた「パリ協定」は、この条約の目的を達成するための具体的な枠組みとして定められたものです。 (引用:環境省 < https://www.env.go.jp/earth/copcmpcma.html >) (引用:経済産業省 < https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/cop26_01.html >) |
隔年透明性報告書(BTR) |
パリ協定における透明性枠組みにおいて、①温室効果ガス排出・吸収量に関する国家インベントリ報告書、②パリ協定第4条の下のNDCの実施・達成に向けた進捗状況、③資金・技術移転・能力開発支援の提供(先進国および支援を提供したその他の国のみ)、④資金・技術移転・能力開発支援の受領およびニーズ(途上国のみ)等の情報を、2年おきに提出しなければならない報告書です。 (引用:環境省 < https://www.env.go.jp/content/900512875.pdf >) |
隔年更新報告書(BUR) |
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)に加盟している開発途上国が、2年に1回の頻度でUNFCCCの下での締約国会議(COP)に提出しなければならない報告書です。 (引用:国立環境研究所 < https://www.cger.nies.go.jp/cgernews/201309/274004.html >) |
EDGAR(Emissions Database for Global Atmospheric Research) |
EDGARは、欧州委員会(EC)共同研究センター(JRC)が提供する世界の大気研究のための排出データベースのことを指します。このデータベースは、化石燃料の使用や産業活動からの地球規模の温室効果ガスと大気汚染物質の排出量を詳細にまとめています。また、そのデータは、気候変動と大気質に関する研究、政策策定、モデルシミュレーションに広く利用されています。 (参考:Monforti Ferrario, Fabio; Crippa, Monica; Guizzardi, Diego; Muntean, Marilena; Schaaf, Edwin; Lo Vullo, Eleonora; Solazzo, Efisio; Olivier, Jos; Vignati, Elisabetta (2021): EDGAR v6.0 Greenhouse Gas Emissions. European Commission, Joint Research Centre (JRC) [Dataset] PID: http://data.europa.eu/89h/97a67d67-c62e-4826-b873-9d972c4f670b) |
輸送モデル |
大気中物質の風などによる移動の様子を、計算機上で再現すること、または、それを行うプログラムのことです。 (引用:気象庁 < https://www.data.jma.go.jp/ghg/kanshi/term_ghg.html >) |
領域化学輸送モデル(WRF-Chem) |
WRF-Chemは、大気の化学反応と風向、風速、気温、湿度などの気象要素を同時にシミュレートできる大気化学輸送モデルの一つで、米国大気研究センター(NCAR)がシステムパッケージを提供しています。このモデルは、大気質や気候変動の研究、予測に使用されます。WRF-Chemは、大気中の化学成分の移動と変化をリアルタイムで予測するため、大気汚染の予測や政策策定に対する利用者の多いシミュレータとなっています。本ユニットではWRF-Chemを用いて温室効果ガスの大気輸送モデルを構築しています。 (参考:Grell, G. A., et al. (2005). Fully coupled “online” chemistry within the WRF model. Atmospheric Environment, 39(37), 6957-6975.) |
全量炭素カラム観測ネットワーク(TCCON) |
地球大気中の二酸化炭素、メタンなどの大気中微量成分の気柱量を測定する高分解能フーリエ変換分光装置(FTS)の国際ネットワークです。 日本のいぶきなどの人工衛星による温室効果ガス観測の「検証標準」となっています。 (引用:JAXA < https://www.jaxa.jp/press/2014/03/20140327_ibuki_j.html >) (引用:国立環境研究所 < https://www.nies.go.jp/kanko/kankyogi/69/column4.html >) |
国立研究開発法人国立環境研究所(NIES) |
地球環境問題から地域の環境問題まで環境問題を幅広く総合的に取り組む日本の中核的研究所です。広範な専門分野の高レベルの研究者が基礎から政策貢献・社会実装を目指した応用までの総合的な研究を実施しています。 (引用:国立環境研究所 < https://www.nies.go.jp/gaiyo/qanda.html >) |
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA) |
政府全体の宇宙開発利用を技術で支える中核的実施機関と位置付けられ、同分野の基礎研究から開発・利用に至るまで一貫して行っています。 (引用:JAXA < https://www.jaxa.jp/about/jaxa/index_j.html >) |
グリーン関数 |
微分方程式や偏微分方程式の解法の一つであるグリーン関数法に現れる関数で、英国の数学者ジョージ・グリーンによって考案されたものです。 物理学、数学、工学各分野において非常に重要な関数であり、広い用途で使用されています。 |
順解析・逆解析 |
順解析では、元になる値(設計変数、例えば形状データ)があって、それをシミュレーションに取り込み、数多くの計算を経て結果(性能)が得られます。 逆解析は、結果の値から、式を一つずつ遡り、元の設計変数がどうあるべきかを求める方法です。 (引用:東京大学 < http://www.ysklab.iis.u-tokyo.ac.jp/research.html >) |